壊れた脳 生存する知 山田規畝子(きくこ)著 講談社
医者であり、自身が高次 脳機能障害を体験している著者。
脳の様々な機能がダメージを受けた者にしか分からない体験。
さらにそれが医学的・知的に掘り下げて書かれています。さすが医者!
うつ病は一種の脳機能障害だと私は思っています。
そして、一部の機能が一時的に麻痺しても、他の部分がそれを補います。補おうと少しずつ動き始めます。 (かなりスローなので焦らないで下さい。)
更にそれまで使ったことのなかった回路さえできるのです。
脳機能障害者の「一部の脳の機能」が少し衰えていても「心や感情」そして「魂」は発症前とまったく同じです。
そんなおぼろげな私の思いを、明確に言語化してくれた一冊です。
筆者は現在も様々な不具合をかかえながら生活しています。
外見からは分からない本人の不便さを周囲が少しでも理解しようとすることが大切です。
同時に、外見や行動が自分より劣っているから見下す、という悲しい気持ちを持つ人が少なくなれば住みやすいと思います。
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