「あるヨギの自叙伝」パラマハンサ・ヨガナンダ
「自分でした事は、自分で元どおりに直すことができる。略
なぜなら、その障害はそもそも自分自身の行為がつくり出したものであり、しかも人間は、星の力などには影響されない霊的資産を持っているからだ。
星学というものをただ迷信的に恐れ信ずるものは、運星の奴隷としてその機械的な法則に巻き込まれてしまうことになる。賢者は、その信仰の拠りどころを被造物から創造主に転換することによって、自己の星すなわち過去の因縁に打ち勝つのだ。人間は、自己の霊性に目覚めれば目覚めるほど、物質的に支配される度合いが少なくなる。魂は、もともと永遠に自由なのだ。それは生まれて出来たものではないから、死ぬこともないし、また、星によって支配されることもないのだ。
人間は魂であって、肉体はその一時的な所有物にすぎない。 略
神は調和だ。神に意識を合わせている者は、何をしても決して間違うことはない。その人の行為は、自然に星学の法則にもかなうことになる。 人は深い祈りや瞑想によって、自己の内奥に宿る聖なる意識に触れることができる。そしてこの内的守護こそ、何物にもまさる偉大な力なのだ。」
「では、先生はなぜ私に星学の腕輪などはめろとおっしゃるのですか。」
「旅行者に地図が要らなくなるのは、彼が目的地に着いたときだ。旅行中は、地図があればいろいろ便利な近道をとることができる。いにしえの賢者たちは、人間が迷妄の中を放浪する期間を短縮する多くの方法を発見してくれた。略」
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さて、皆さんはどちらのタイプですか。
地図を使って近道をたどりますか。自分の方向感覚を信じますか。
どちらでもいいのだと思います。
何を目指しているのかが分かっていれば。
地図を読み込むこと、が目的ではありません。
ひとつずつ自分で元どおりに直しながら、ご自身の奥にある神性にたどり着かれますように。
どうぞよい旅を。
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