カテゴリー「いつかどこかで」の記事

2019年1月28日 (月)

いつかどこかで13

冬休みは終わってしまいましたが、冬の物語でちょっと休憩

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白装束で急な坂道を登っています。

「待って。もっとゆっくり歩いて」と少し前を行く人の腰紐を引っ張りますが、その人は歩みを止めることはありません。

白い脚絆と草鞋(わらじ)で砂利道を踏みしめながら、「遅れまい」と必死に歩きます。

何を急いでいるのか、どこに行こうとしているのか、そして、その人が一体誰なのか…顔を見ようとしても、天狗、時には狐のような面を被っているので、男なのか女なのかも分かりません。

突然盗賊のような男たちが現れ、その人に切りつけました。

「ああ、私も殺される…」そう思った瞬間、男たちの一人が私をひょいと抱きあげました。私は小さな子供だったのです。

そのまま暗い洞窟に連れていかれ、中央にある台の上にひとり立たされると、沢山の人たちが安堵の声を上げました。

タイマツがパチパチと音をたてる中、長い黒髪、黒服を着た大柄の男に見つめられている気がしました。

なぜだろう、私はどうなるのだろう。

もう一度時間を戻して、私の前を歩いていた人に「入って」みました。

その「ワタシ」は小さな子供の「私」を、とても心配していました。

洞窟の人々は、何か神通力のようなものを使う集団で、黒服の男はそのリーダー。彼と「ワタシ」の子供が「私」。父親を凌ぐ才能を持ち、大きな仕事を任されることになっています。

「この子にそんな苦労をさせたくない」「普通の子供に育てたい」

ワタシが幼い娘をじっと見つめた時、その理由が分かりました。

子供の瞳が白濁しています。私は全盲だったのです。

時間がグルグルと渦を巻く中で、私とワタシが遠い過去に取り決めた約束が浮かび上がります。

必ず何度も巡り合おう。そしてそれが分かるように、どちらかが目を患う…と。

この時は「私」の番だったのでしょうか。

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不思議な力を使って一体何をする集団だったのかなぁ

そういえば夜寝ている間に見る夢ではいつも団体で移動しています。少なくとも10人、多い時では200人で移動しています!実生活では滅多に旅行をせず、団体旅行は大の苦手なんだけどね。

(おっと、今年は旅行に行けそうですよ

再び巡り合う時のために、それと分かるサインを決めるなんていう人もいますが、本当かなぁ~。もしそうなら…もうちょっとロマンチックなサインにすればよかったのに

え?で、次回は「私」?それとも「ワタシ」?

…って、それよか、その神通力とやらは、どこへ?

ショーシュー、いや、ジンツーリキ~っ、カムバァ~~ック!

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琵琶湖

 

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2018年7月30日 (月)

いつかどこかで12(生と死)

黒く冷たく濡れた石の階段を下りて、そのドアを開けると

光あふれる広大な空間が見えた。

「こっちへおいで」と呼ばれても、怖くて一歩が踏み出せない。

馴染みの大きな手を、私の小さな手がギュッと握りしめる。

「この手を離さないで、いつも傍にいて。」

「傍にいるよ、いつだって。僕はどこにでもいるのだから。」

「この手を離したら、私はひとりぼっち。」

「僕は君の中にいる。全てが僕で、僕が全てだから。」

「え、よく分からない。」

「君の中に僕はいる。僕は君で、君は僕。」

「分からない、分からない。どういうこと?」

「知らないの?こんな簡単なことを。」

「この手を離したら、私はひとりぼっち。」

「違うよ、ほんとはね、全てが僕で、君も全て。

離れるとか、一緒とか、そんなことは最初からないんだよ。」

「私はひとりが怖いの。だからずっと一緒にいるって約束して。」

「約束なんてないんだよ。何もない、何も要らないよ。」

「約束がない?」

「全てがあるんだから、約束は要らないよ。

さあ、飛んで。こっちにおいで。」

私は光の空間にそっと入っていった。

ふわりと体が浮いて、全てがあり何もない世界の光の粒になった。

そして広大な世界を無心で漂った。

重力がない。何をするのも自由だ。

もう一つのドアを見つけて入ってみると、あの黒く濡れた階段だった。

冷たい階段を下りて行き、さっきの出口を見つけて、また光の世界へ飛び出した。

そしてドアから入って階段へ。

何度もグルグルと回る。

回るスピードが速くなり、私の体がなくなっていた。

全てがあり何もない、時間もないから約束もない。

怖いという感覚はとっくに消えていた。

全てが私で

私が全てなのだから。

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階段と光の世界は、生と死でしょうか。私たちは知らないうちに繰り返しているのでしょうか。考えることすらなく、私はひたすら回っていました。

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2017年5月 9日 (火)

戦争と平和 (いつかどこかで11)

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幼稚園から小学校低学年まで、よく見た夢がありました。

暗く細長い何かの中、10名近くの「部下」の前で、重大な命令を下そうとしている私。直立不動の「彼ら」の顔はススで汚れているのに、一列に並んで前方を凝視する瞳だけが輝いていました。

「行けと言ってください」「あなたの命令のために命を捨てましょう」という心の声が聞こえました。私のゴーサインで彼らは全員死にます。その覚悟が彼らには既にできています。勿論私も死ぬことになっていました。

その時、彼らの後ろに沢山の人たちの姿が見えました。故郷の家族、友人、恋人…10名ほどの人間の死がもたらす、数えきれない人たちの嘆きと悲しみを痛いほど感じました。

しかし、本国からの命令は絶対で、他に方法はありません。「行け」と言うしかないのです。

その一瞬の迷いの時に必ず目が覚めました。

いつものことだったので、「あぁ、またあの夢をみたのか」と、ごく当たり前の感覚でした。むしろ、何か懐かしい感じがして余韻にひたっていたと記憶しています。

次第にその夢を見ることもなくなり、いつしかそんな夢を見ていたこと自体を忘れてしまっていました。

ここ数年でしょうか。レイキ実践をするようになって、突然思い出しました。

あれは大きな船の底か潜水艦の中だったのでは。日本かしら外国かしら。いつの時代だったのでしょう。

臼井霊気療法には海軍の人たちも多く入会していたというから、もしかしてあの時の「私」も?などと妄想は膨らみますが、何の証明もできません。前世があるかどうかも、死んでみないと分かりません。

確かなことがあるとすれば、今の私は戦争が嫌い=平和がとても有り難いと思っていること。

映画のスクリーンで、主人公以外は虫けらのように吹っ飛ばされるシーンがあるけど、そして、敵は全て邪悪っていう設定なんだけど、吹っ飛ばされる敵兵ひとりひとりに、家族、友人、恋人がいるんだよねー、と思いながら見ています。

ひとりひとりに人格と人生と、そして人との関わりがあります。そこに思いを馳せることができる場所と時代に生まれてきたのは、本当に有難いと思います。

あ、それから海底とか、暗くて狭くて出口がないところとか、今もあんまり好きじゃないんです。前世があるかどうかは不確かなんだけどね

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2015年12月18日 (金)

いつかどこかで10

冬休みが近づいたので、物語をひとつどうぞ。

  … … … … … …

奈良の南、飛鳥あたりだと思います。

私は白装束に身を包み、南から北へ山沿いに続く道を

高い下駄を履いてテレポートするかのように移動していました。

反対側から同じ格好の仲間が物凄い速さで近づいてきます。

すれ違う瞬間に、お互いの目と目を合わせて情報交換しました。

北と南の政(まつりごと)を司る人々が敵対しています。 

もはや一触即発の状態でした。

人心が乱れ、山の麓に横たわる龍が苦しそうにうめいています。

私たちは頻繁にテレパシーでやりとりしながら

事態の収拾に努めていました。

 … …

なんとかこの難局を乗り切ったようです。

一旦は黒ずんでいた龍の色が

どうにか白に戻り、表情も穏やかになりました。

「我々は何千年もこの仕事をしている」

そんな声が聞こえてきました。

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  … … … … … …

政治のために働くスパイのような組織ではなく

人々の平和のために密かに活動している

もっと大きな集団のようでした。

テレパシーやテレポートが普通だった時代があったそうです。

現在でも本当にいるのかもしれませんね。

もしかしてこの人たち?

来年は山野辺の道を歩いてみようかな

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2014年12月17日 (水)

いつかどこかで9

凄いスピードで地球の上をぐるぐる回りながら

金色の帯の中から、宝石を散りばめた時計や

カバンや家具などをシュッ、シュッと

人々に向かって飛ばしていきます。

ニューヨークのカフェの床を磨いていた黒い肌の若者は

両手をあげて大喜びで受け取りました。

白人のビジネスマンは、歩きながら携帯電話に夢中で

何も気づきません

でも、宝物は間違いなく彼の胸にスポーンと命中しました。

… … … …

  … … … …

宇宙からの贈り物は目に見えるものだけでしょうか?

それとも、目に見えないものだけでしょうか?

物質として現れることも

目に見えない形でやってくることもあるのでしょうね。

私たちが気づく時もあり、気づかない時もあるのです。

クリスマスの本当の目的は

自分の中にある贈る心を確認することなのだそうです。

親しい家族や友人にプレゼントしたり

まだ会ったことのない遠くの人たちに

心ばかりの寄付をしたり…

優しい言葉や心遣いなど

形や値段のないものでもいいのです。

受け取る人の存在そのものが

贈ってくれる人への何よりのお礼。

物やお金で返す必要はなく

「ありがとう」という満面の笑みで十分です

贈る側になっても

受け取る側になっても

全てが有難い…そんな気持ちになるこの頃です。

Gift from the Universe can be visible and invisible, material and spiritual, noticeable and unnoticeable.

Christmas reminds us of spirit to give; giving something to friends and family, donating people we have not met or offering heartful words and loving care. 

Don't be sorry for not having money or thing to return.  As you are here, they can give something to you.  The biggest present for them is the presence of you.

When we are given, we say Arigato (thank you) meaning 'too good to be true.' Giving and being given, whichever side we are, everything is the best thing to be true! 

☆*::*:☆MerryXmas☆:*::*☆

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2014年12月15日 (月)

いつかどこかで8

恒例の冬の物語をどうぞ

クリスマスの季節なので「贈る&贈られる」がテーマです。

でも舞台は暑い国?

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私は上半身裸の若い男

東南アジアのジャングルの中

ナタのような刀で藪をかき分けながら、前へ進んでいます。

横一列に数人の仲間と、どこかを目指しているようでした。

突然視野が広がり

タージマハルのような大きな宮殿があらわれます。

そこに住む王様に会うため、長い旅をしてきたのでした。

しかし、私たちを待っていたのは、

輪になって宴を催す20人くらいの陽気な男たち。

「よう来たなぁ、待っとったでぇ~」と、なぜか関西弁

それからは飲めや、歌えや

そして踊れやの楽しいひととき

なぁんだ、「とっても偉い人」なんていないんや

こうやって、みんなで楽しく輪になればいいんやなぁ

…と妙に納得。

そして誰かが「ホナ行くでぇ」(やっぱり関西弁)と掛け声をかけると

全員がさぁ~っとひとつになりました。

ひとつに融けて一本の金色の帯になり

地球の周りをもの凄い勢いでまわりはじめます

金の帯の中に、ルビーやサファイア、ダイヤなど

色とりどりの宝石が入っていました

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次回につづく

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2014年12月 5日 (金)

いつかどこかで 番外編?

大人しく瞑想するのがあまり得意ではないワタクシ

ヾ(´ε`*)ゝ エヘヘ (いいのかっつ、マスター?!)

でも瞑想や現代レイキの技法を

誰かと一緒にするのは面白くて好きです。

時間がゆるせばヨガの師匠さなたろーさんの

モーニングメディテーションに参加しています。

前回はその後で、一対一贅沢ヨガ教室を受けてみました。

師匠には軽くても、生徒にはハードな一連の動きが終わると

待ってました、いよいよ死体、いや屍のポーズ

ここで時々何やら浮かんでくる景色があります

灰色の空の下、寒そう、多分イングランドかスコットランド

あら、可愛い女の子がお花を摘んでいる。

金髪の白人のお嬢ちゃんだわ~

これは誰?

私?

いやもしかしてさなたろーさん?

と思った途端、パツキンだったはずの少女が、突然…

ロバート秋山に

(ノ∀`)・゚・。 ありゃ~

続きはこちらをご覧下さい

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2014年6月30日 (月)

いつかどこかで7

それから何十年か経ちました。

彼は白髪の老人になっています。

村を離れてからも、更に学びながら働き続け

いくばくかの財産を得て、故郷へ戻ってきていました。

湖のほとりで余生を楽しんでいる様子です。

孫娘の小さな手を取って、彼が家から出てきました。

澄み渡った空をうつして、湖がいっそう青く輝きます。

太陽と緑の山々に優しくつつまれるふたりを

私は雲の上からそっと見ています。

彼が道端の花を摘んでお墓にそえています。

それは私の墓でした。

彼はずっと私の教えを守りながら生き

そして、私の墓の近くに小さな家を立てて住んでいたのです。

「あなたのおかげで、いい人生を送りました。

ありがとう。」

ありがとうという言葉と同時に

彼の胸から金色の光が放たれました。

あまりのまぶしさに、私は目が眩みそうになりました。

地球が小さなボールになるほど離れてみても

その眩しさは変わりません。

どんなに遠くにいても、彼がどこにいるかすぐ分かります。

そして、彼を見守り、助けずにはいられなくなるのです。

この眩しい光のおかげで、永遠に幸せ…

宇宙の深い青の中で

私はゆっくり泳いでいました。

… … … … … …

 … … … … … …

大いなる存在からのサポートを受けるのは

そんなに難しくありません。

感謝の波動を発信すればいいのです。

ほんっとに眩しいから、見逃されることはありませんヨ

あ~、びっくりして雲から落ちるかと思ったサ (*≧∀≦*)

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2014年6月20日 (金)

いつかどこかで6

ヨーロッパの東の方だと思います。

まだ小さな子供だった私と黒い髪のその少年は

小さな国の後を継ぐ、1歳違いか双子の兄妹でした。

ある日、隣の国から攻め込まれ

彼は囚われ、処刑されることになりました。

物陰から悲しみに震えて見守る私に

「逃げろ、逃げて平和に暮らしてくれ」

彼の黒い瞳が強く訴えかけました。

… … … … …

兄の遺志を守り、私はどこか田舎の村で

身元を隠して暮らしたようです。

中年の小太りで穏やかな女性になっていました。

近所の貧しい子供たちに文字や、歴史、計算などを教えながら

彼らの陽気で純粋なエネルギーを楽しんでいるようでした。

その中にひとり、特別な目の輝きをした少年がいました。

「知恵や創意工夫、そして愛と誠意があれば

争ったり奪い合ったりしないで

お互いに平和に暮らすことができる。

あなたたちは戦争をしなくても、生きていけるのよ。」

静かな情熱を秘め、私の言葉にじっと聞き入る少年。

私が伝えたいことを一番理解していました。

「この子は死んだ兄の生まれ変わりだわ。」

彼は十代半ばで広い世界を求めて村を出ていき

私はそれから暫くして、彼と再会することなく一生を終えました。

次回に続く

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2013年12月31日 (火)

いつかどこかで5

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前回より

私は白髪で背の高い上品な女性になっていました。

王が亡くなった後、国政から退いて

平和な日々を過ごしたようです。

もう二度と人を愛さない、と誓ったこともありましたが

その後、広い心で多くの人たちを愛し、愛された人生でした。

あらゆる生き物が天国への道を祝福してくれています。

砂浜に座っているひとりの老人に気づきました。

彼には右腕がありません。 

その瞳は間違いなくかつての恋人のものでした。

腕を失いながらも、彼は生き延びていたのです。

あの時彼は、私との関係に怖れをなして、逃げていったのでした。 

私自身も、自由への憧れを恋と勘違いしていたのかもしれません。

お互いに穏やかに年月を重ね

見つめ合うだけで全てを理解しました。

私は身につけていた装飾品を彼に渡し

それを人々と分け合うように言いました。

海の上に、光り輝く階段が見えます。

太陽がキラキラと輝き

私は光に向ってゆっくり歩み始めました

… … … … … … … … 

    … … … … … … … …

実る恋もあれば、実らない恋もあります

そう、人生では「一見うまくいかないこと」が起こるんです。

それを糧にして、こんなふうに歳をとりたい…

うんにゃ

もう一回ぐらい、恋をしてもよかったのかなぁエヘヘ

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冬休みの物語 いつかどこかで4

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